膀胱炎について
[2025.10.17]
泌尿器科クリニックには膀胱炎の女性が数多く受診されます。急性膀胱炎は大腸菌など何らかの細菌が膀胱内に入り込んで発症します。排尿時の痛み、頻尿、残尿感を指して、膀胱炎症状と呼びます。血尿を伴うこともよくあります。重症化すると血尿がでると考えてよいです。膀胱炎では発熱はありません、発熱を伴うと腎盂炎を疑います。当科ではオーグメンチンという抗生剤を第一選択にて使用しております。一番弱い抗生剤になります。ほとんどは自分の体内にある大腸菌が原因で、そうのような大腸菌には耐性傾向がないので、オーグメンチンが著効します。しかし繰り返している方では、同じ大腸菌でも薬剤の効きにくいものに変わっていることがあり、そのような場合には尿培養にて菌の種類を同定しての抗生剤治療が必要になります。若い女性ではオーグメンチンを渡すのみで、再診も追加検査もしておりません。ある程度の高年齢の方や膀胱炎を繰り返している方では、エコーで残尿を調べたり、結石や膀胱癌が隠れていないか、などの検査を追加します。薬局でボーコレンなどを購入して飲まれている方をよく見ます。改善が悪ければ、やはり抗生剤がよく効きますので、受診いただければと思います。
