性病診療3 マイコプラズマ ウレアプラズマについての話
[2024.10.31]
男性尿道炎、女性子宮頸管炎の原因菌としては頻度の一番多いものがクラミジアで2番目が淋菌です。同時感染もよくあります。しかし両者を合わせても8割くらいで、残りの2割はほかの原因菌によるものです。クラミジア、淋菌以外で原因菌と認識されているのが、マイコプラズマジェニタリウムとウレアプラズマ(ウレアリチカム、パルバム)です。いずれも性行為により感染します。マイコプラズマジェニタリウムは保険適応にてPCR検査が可能です。ウレアプラズマは自費でのPCR検査(マイコプラズマ、ウレアプラズマ同時PCR)が可能です。当クリニックではマイコプラズマ、ウレアプラズマ同時PCRの検査料は8000円です。
尿道炎の症状のある方にはまずクラミジアと淋菌を疑って検査と投薬を行いますが、治療に抵抗性の場合があります。その際にマイコプラズマジェニタリウムやウレアプラズマの検査を追加で行います。尿道炎としての症状はクラミジアと同じで排尿時の違和感ですが、自覚症状は軽いことが多いです。治療薬としては、当科ではグレースビットを使用することが多いです。ビブラマイシンとの併用がより有効と2024年の性感染症学会にて報告されております
他の性行為感染症と同様に、パートナーの治療も同時に考える必要があります。またパートナーが診断されてから受診されることもあります。